『ソフトウェア技術者の仕事力 ~対話の重要性とその心得』を読んだ。
電車待ちの空き時間に寄った本屋でたまたま手にした本。
トム・デマルコやジョエル・スポルスキの本のようにソフトウェア工学やプロジェクト管理法を説いた本ではなく、読むのに一時間もかからない軽い本。
しかし、なかなか考えさせられる内容。
仕事に行き詰まりを感じている勤続10年目の中堅プログラマーと
小料理屋の女将の会話形式で進んでいく。
最近技術者として行き詰まりを感じている主人公の愚痴に対して女将が
「技術ってなに?」
「その技術ってだれが使うの?」
「それを自分に向かって使ったことあるの?」
素人目線で「なぜ?」と執拗に問い詰める。
副題の「対話の重要性とその心得」にある、”顧客の声に耳を傾け顧客目線で考えなさい”
という最終的なメッセージよりもむしろ、普段当たり前だと思っていることが、業界の外からみると
あたりまえじゃないということを気づかされるこのやりとりの方が、読んでいて心に突き刺さる。
(結局、最後までそのへんの答えは出ずに終わるのだが・・・)
初心者よりも慣れた中堅どころが読んだほうが面白いかも。